大陸六勢力で唯一の“ブリガンダインを持たざる国”、
グスタファ神聖帝国の第十三代皇帝。
はるか昔、北方の貧しき土地で発祥したグスタフ一族は、
その歴史から“貧しく汚らわしき者”との侮蔑や、隣国の圧政に晒されてきた。
しかし、ブリガンダインなき一族は結束と反骨精神で逆境を乗り越え、
強大な帝国を築くに至った。
この尊き事実と「一族の美しき血」の証明を果たすため、
若き皇帝は大陸の統一を目指す。

グスタファ神聖帝国の北方司令。
第十三代皇帝ティム・グスタフの叔父で帝国随一の怪力の持ち主。
恩着せがましい性格で、ティムに対し何かにつけ
「お前をここまでにしたのは、この叔父さんのおかげだ」と言うのが口癖である。
大酒飲みで酒癖が悪く、酔うたびに北方の仕事がきついと愚痴をこぼし、
財産をもう少し分けろ、美しい女子を提供しろ、とティムに要求している。

グスタファ神聖帝国の南方司令。
第十三代皇帝ティム・グスタフの叔母。
自尊心と権力欲が強く、独特な色気を放っている。
若くていい男には目がない一方で、
同性、特に年下の美しい女性には容赦がない。
若き日からゾア・ルーンの騎士として頭角を現し、
強気で派手な戦術展開により多くの戦果を上げ、現在の地位まで上り詰めた。

第十三代皇帝ティム・グスタフの実妹。
落雷に遭った皇后がゾアール廟で産み落としたという出生の逸話から、ゾアールの加護を受け千里眼を持つと噂される。
兄妹愛を超えた深い愛情で献身的に皇帝を支えるその姿は、あたかも天使のようである。
しかし、皇帝に手向かう者に対しては、微塵の容赦もせず排除する。
戦場におけるその冷酷な戦い様は、悪魔と表現するべきであろう。

グスタファ神聖帝国、皇帝直属の秘密部隊司令官。
前皇帝の代から侍従長を務めるティムの腹心。
体術の達人であり騎士としても帝国内最高峰の実力者であるが、彼には“人形師アルスン”というもう一つの顔がある。
自らの命を吹き込むかのように人形を彫り、芝居小屋「シンの旅宿(パレイ・ド・シン)」で催す人形劇で、ゾア・ルーンの教えとグスタファの歴史を伝えているのだ。

ミレルバ諸島連邦出身のルーンの騎士で、ティムが十代の頃に滞在したミレルバ学術院の学友。
タトゥーの彫師でもあり、美しい人間にタトゥーを入れることをこの上なく好む。
そして、ティムにタトゥーを施したい一心でグスタファ神聖帝国を訪ねた。ミレルバ出身者らしく性格は自由奔放で、大陸の様々な情報に精通している。
ティムに対する馴れ馴れしいジャズミンの態度を、ジンジャーはかなり問題視しているようだ。